シューベルトヴァイオリンとピアノのための作品集①ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 D.574②ロンド ロ短調 D.895③幻想曲 ハ長調 D.934ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)ヴァレリー・アファナシェフ(ピアノ)録音:1990年1月クレーメルがドイツ・グラモフォンでシューベルトに取り組む第1弾となったアルバムです。知性もクセ者ぶりも折り紙つきの2人の顔合わせです。好みはともあれ演奏が凡庸であろうハズがないのはご察しの通りです。仕掛けの主はおそらくアファナシエフ、テンポをかなり動かしているが,それが決して浪漫に加担しない。響きに対して神経を覚醒させる刺激的シューベルトです。遅めのテンポで各フレーズが細やかに彫琢され、しかも一筋縄ではいかない表情を示すことで、思いがけないほどの意味深さが立ち現れます。ふたりの作品の本質を見抜く鋭さとらそれを音として実現し得る高い技術と強烈な個性に心動かされます。この二人はブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集などでも名演を残していますが、これ以後共演がなく、決定的に決裂する何かがあったようで、このような名演がもう聴けないのは至極残念です。ピアノはアファナシェフ。既に多くのヴァイオリン・ソナタをアルゲリッチとの競演で残しているクレーメルがシューベルトの録音で彼女を相棒に選ばなかった。つまりクレーメルはこのソナタのピアノに『バトル』ではなく没個性的な演奏を求めた事が分かります。二人はどちらも1947年生まれで同い年でこの時43才。同じ旧ソ連邦の出身、ということでクレーメルとしてはこの曲の相棒に最適であり、自分のヴァイオリンがまさに円熟期に入ったことを感じていたと思えます。このアルバムの中で特に『ヴァイオリン幻想曲ハ長調 D934』の演奏が特に名演。おそらくクレーメルの演奏の中でも3指に入る出来栄え。シューベルト特有の不完全さや間に不規則に入る『間』が例えようもないほど素晴らしい。美しい旋律と音色。一生もののアルバムでしょう。国内盤【廃盤】帯無し、盤面傷無し 15*まとめ買い値引き致します(要事前コメント)2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き4枚購入→450円引き、10点以上は全品150円引き
商品の情報
カテゴリー | 本・音楽・ゲーム > CD > クラシック |
商品の状態 | 目立った傷や汚れなし |